化学メーカーのサイトでコラムを始めたいんです。でも、うちの製品名で検索する人なんて、ほとんどいない気がして…。
そこが出発点ね。化学メーカーのコラムは、製品名ではなく、お客様の「困りごと」の言葉で読まれることが多いの。支援の中で見てきたことを紹介するわね。
化学・素材メーカーのSEOでは、製品名や型番よりも、お客様が抱えている困りごとの言葉で検索されることが多くあります。困りごとの言葉で調べる人は、まだ製品を知らない潜在層や、比べ始めたばかりの準顕在層です。コラムはこの人たちを集める役割を担い、そこから製品ページや問い合わせへ案内します。
この記事では、Yutori Techが化学・素材メーカーのサイトを支援する中で見てきた、検索のされ方、記事の作り方、季節による検索の波への備え、社内確認の負担を減らす工夫をまとめます。
- 化学メーカーのお客様が、製品名ではなくどんな言葉で検索しているか
- 困りごとの語から、製品ページや問い合わせへつなぐ記事の作り方
- 季節で大きく動く語と、通年の語の組み合わせ方
- 専門家による社内確認の負担を、AIで少しずつ減らす方法
製造業全体のSEOの進め方は製造業のSEOで、展示会や広告を含む集客全体は製造業のWebマーケティングで紹介しています。この記事では、化学・素材メーカーならではの部分に絞ってお伝えします。
化学メーカーの検索は、製品名より「困りごと」の言葉から始まる
化学・素材メーカーの支援先で検索の言葉を見ていくと、お客様の言葉づかいに一番近いのは困りごとの言葉でした。具体的な検索の語は支援先の情報になるためここでは出せませんが、傾向ははっきりしています。
化学メーカーの製品は、使う人から見ると「何かの困りごとを解決する材料」です。そのため、製品名を知る前の段階では、目の前で起きている現象や、その原因、防ぎ方を調べることになります。製品名や型番で探すのは、すでに製品を知っている人です。

困りごとの言葉で検索する人は、潜在層や準顕在層にあたります。支援の中では、この困りごとの語で書いたコラムが、一番アクセスを集めやすいと感じています。製品名の語は製品ページに任せ、コラムでは困りごとの語を受け止める、という役割分担です。
語の候補の出し方や外す基準はキーワード選定の方法で、語の裏にある知りたいことの読み方は検索意図の調べ方で紹介しています。
困りごとの語から、製品と問い合わせへつなぐ記事の作り方
困りごとの語で集めた読者を、そのまま帰してしまっては成果につながりません。化学メーカーのコラムでは、次の流れで記事を組み立てています。

原因と対策の説明には、公的な第三者の情報へのリンクを添える
化学・素材の分野では、規格や公的機関がまとめた資料など、第三者による情報が多くあります。支援の中では、こうした公的な第三者の情報を、あえてリンクにして外部へ案内することで、記事の情報の信頼性が上がり、検索での評価が上がったと感じる場面が多くありました。
自社のサイトから外へ読者を送るのはもったいなく感じるかもしれません。ただ、化学の話題は正確さが問われるため、根拠をたどれる記事のほうが読者にも検索エンジンにも信頼されやすいと考えています。
製品の紹介は、対策の説明の流れの中に置く
原因と防ぎ方を説明したあとで、その対策に使える製品を紹介し、製品ページへ案内します。困りごとを調べに来た読者にとって、製品は「解決の手段のひとつ」として出てくるほうが自然に読めます。製品ページから資料請求や問い合わせの窓口へつなぐところまでを、ひとつの道としてつくっておきます。
\ 困りごとの語で記事を出したあと、どんな成果につながるか知りたい方へ /
製造業・BtoB企業の支援先が、どんな記事を出し、
検索からの成果がどう変わったかを事例集にまとめています。
季節で大きく動く語には、通年の語を組み合わせて備える
化学・素材の製品には、季節によって必要とされる時期が偏るものがあります。そうした製品の困りごとの語は、季節によって検索される回数が大きく動きます。
ある化学・素材メーカーの支援先では、8月のクリックを、季節で動く語とそれ以外の語に分けて見たところ、季節の語は−67%、それ以外の語は+18%でした。サイト全体の数字だけを見ると落ち込んで見える月でも、分けて見ると、季節の語以外はむしろ伸びていたことになります。

全体の数字だけ見ていたら、「記事が効かなくなった」と勘違いしそうですね。
そうなの。だから季節の語と、それ以外の語は分けて数字を見るようにしているわ。記事の並べ方も同じ考え方よ。
季節の語は、その季節には多くの読者を集める大切な語です。そのうえで、一年を通して調べられる困りごとの語の記事もあわせて持っておくと、季節の語が落ちる月にも、ほかの記事がアクセスを支えてくれます。

一番の壁は社内確認。専門家の指摘をAIに覚えさせていく
化学メーカーで記事づくりを進めるとき、ご担当者が一番苦労されるのは社内確認です。記事を書くのは広報まわりの担当の方であることが多く、書いた内容を、技術の専門性が高い社内の方にチェックしてもらう必要があります。この社内のやりとりに、一番手間をかけていただいていると言えます。
そこで、Yutori Techの支援先では、コラムの執筆の一部にAIを取り入れる業務の流れを一緒につくっています。社内の確認で出た指摘は、その都度AIへの指示に足していき、同じ指摘が2度、3度と出ないように精度を上げていきます。長く続けるほど、記事の精度も作業の効率も上がっていく仕組みです。
たとえば、社内確認で出た指摘を、AIへの指示文に次のような形で足していきます(特定の会社の設定ではなく、考え方を示すための架空の例です)。
| 社内確認で出た指摘(例) | AIへの指示文に足した一文(例) |
|---|---|
| 他社の登録商標にあたる呼び名が入っていた | 他社の登録商標にあたる通称は使わず、一般的な名称で書く |
| 社内の略称がそのまま使われていた | 社内の略称や品番は、初めて出る箇所で一般的な呼び方を添える |
| 規格の書き方があいまいだった | 規格は正式な名前で書き、公的な資料へのリンクを添える |
指摘を1つずつ指示に足していくと、次の記事からは同じ指摘が出にくくなります。社内の専門家の確認は、記事の正確さを守る大事な工程です。その負担を少しずつ軽くしながら続けていくことが、化学メーカーのコラムを長く続ける鍵だと考えています。AIへの指示文の書き方はSEO対策×AIプロンプトの記事でも紹介しています。
サイトのリニューアルでは、転送が必要なページを全体で確かめる
検索からのアクセスを育てても、サイトのリニューアルなどをきっかけに失ってしまうことがあります。リニューアルの際には、転送(リダイレクト)を設定しなければならないページや、そもそも存在しなくなるページが出てきます。
コラムが検索から読まれ始めている会社ほど、転送が必要なページや、消えてしまうページがないかを、サイト全体でチェックすることが欠かせません。制作会社に確認したい点はサイトリニューアルのSEO対策の記事にまとめています。
よくあるご質問
化学メーカーのコラムは、どんな語で書くとアクセスが集まりやすいですか?
支援の中では、お客様の困りごとの言葉で書いたコラムが一番アクセスを集めやすいと感じています。製品名や型番で探すのはすでに製品を知っている人で、困りごとの言葉で探すのは、まだ製品を知らない潜在層や準顕在層です。コラムはこの人たちを受け止め、製品ページへ案内する役割を担います。
記事から外部のサイトへリンクを張っても大丈夫ですか?
規格や公的機関の資料など、公的な第三者の情報へのリンクは、記事の信頼性を高めると考えています。支援の中でも、こうした情報をあえてリンクにしたことで、記事の評価が上がったと感じる場面が多くありました。
季節によってアクセスが大きく減った月は、どう判断すればよいですか?
季節で動く語と、それ以外の語に分けて数字を見ると判断しやすくなります。ある化学・素材メーカーの支援先では、8月に季節の語が−67%だった一方で、それ以外の語は+18%でした。全体の数字だけで判断せず、分けて見ることで、記事の力が落ちたのか、季節の波なのかを見分けられます。
まとめ:化学メーカーのSEOは、困りごとの語で集めて製品へつなぐ
化学・素材メーカーのコラムは、製品名ではなく、お客様の困りごとの言葉で読まれます。困りごとの語で潜在層・準顕在層を集め、原因と対策を、公的な第三者の情報へのリンクを添えて説明し、その流れの中で製品ページや問い合わせへ案内します。
季節で動く語は、通年の語と組み合わせて並べ、数字も分けて見る。社内の専門家による確認で出た指摘はAIへの指示に足していき、同じ指摘をくり返さない仕組みをつくる。リニューアルの際は、転送が必要なページをサイト全体で確かめる。こうした積み重ねが、化学メーカーのSEOを長く続ける土台になります。
\ 化学メーカーと同じ製造業・BtoBのSEOの事例を見てみたい方へ /
製造業・BtoB企業の支援先が、どんな記事を出し、
検索からの成果がどう変わったかを事例集にまとめています。








