「BtoBマーケティングのKPIを決めてと言われたけれど、どの数字を置けばいいのか分からない」
「毎月数字を報告しているのに、経営陣に成果が伝わっている気がしない」
BtoBマーケティングのKPIは、決め方を解説した情報が多い一方で、実際の会議で毎回どの数字を並べ、どう読み替えているかは見えにくいものです。検索の環境が変わった今は、一度決めた指標をそのまま追い続けてよいのかという悩みも出てきています。
KPIって、最初にきっちり数値目標を決めて、それを毎月追いかけるものですよね?
私たちは、そこまでガチガチには決めていないの。毎回見る指標はそろえつつ、検索の環境が変われば「見るべき指標」のほうを変えていくのよ。
この記事では、Yutori Techが支援先との定例で実際に扱っている数字をもとに、毎回お見せしている指標、問い合わせを「有効な問い合わせ」に絞って数える方法、途中で見る指標を変えた理由を解説します。
- 定例では、検索の表示回数・クリック数・ヒットしているキーワードの種類・AIの表示回数を毎回お見せしている
- 問い合わせはほとんどの会社で「有効な問い合わせ」に絞り、件数はお客様にアナログに確認している
- AIオーバービューやAIモードの普及でゼロクリックが増え、見るべき指標をAIの表示回数などへ広げた
- Yutori Techは、KPIをガチガチに決めて支援しているわけではない
BtoBマーケティングのKPIとは?最終の成果と途中の数字を分けて考える
KPI(重要業績評価指標)とは、最終的な目標に向かって順調に進んでいるかを確かめるための、途中の数字のことです。BtoBマーケティングでは、最終の成果が問い合わせや商談、受注であることが多く、そこに至るまでの「見つけてもらえたか」「サイトに来てもらえたか」を途中の数字として見ていきます。
BtoBの取引は、検討を始めてから問い合わせに至るまでに時間がかかります。そのため、最終の成果だけを毎月見ていると、変化に気づくのが遅れやすいという面があります。途中の数字をあわせて見るのは、そのためです。
なお、SEOの施策ごとの効果を確かめる指標や、計測の設定ミスの見つけ方は、SEOの効果測定は何を見る?定例で確認している指標と問い合わせ数の確かめ方で解説しています。この記事では、SEOに限らずマーケティング全体の成果を、定例でどの数字で共有しているかを扱います。
Yutori Techが定例で毎回お見せしている4つの指標
Yutori Techが支援先との定例で毎回お見せしているのは、次の4つです。いずれもGoogleのSearch Consoleで確認できます。
| 指標 | 何が分かるか |
|---|---|
| 検索の表示回数 | 自社のページが、検索結果に何回表示されたか |
| クリック数 | 検索結果から、何回サイトに来てもらえたか |
| ヒットしているキーワードの種類 | どれだけ多くの言葉で、自社のページが見つけられているか |
| AIの表示回数 | Search Consoleで最近見られるようになった、AIの回答の中での表示回数 |
キーワードの種類は、件数の多さだけでなく、自社が見つけてもらいたい言葉で表示され始めているかを確かめる手がかりになります。表示回数やクリック数が同じでも、ヒットしている言葉の広がりが変わっていれば、次に書く記事や直すページの判断が変わります。
見せなくなった指標はないが、クリック数だけを追う会話は減らした
「以前は見せていたが、今は見せなくなった指標」があるわけではありません。クリック数も毎回お見せしています。
変わったのは、会話の比重です。クリック数が増えづらい外的環境になってきたため、クリック数だけを追う会話は減らしています。クリック数の増減だけで良し悪しを判断すると、検索の環境の変化による動きまで、施策の成否として受け取ってしまうおそれがあるためです。
問い合わせは「有効な問い合わせ」に絞って数える
BtoBマーケティングの最終の成果に近い数字が、問い合わせの件数です。Yutori Techの支援先では、ほとんどの会社で、問い合わせを「有効な問い合わせ」に絞って数えています。
データでは見分けられないから、お客様に聞きに行く
フォームから届いた問い合わせのうち、どれが商談につながる有効なものかは、アクセス解析のデータを見ても分かりません。そこで定例では、お客様に「実際の有効な問い合わせは、そのうち何件ぐらいでしたか」とお聞きしています。
ここは、数字にズレがないよう、あえてアナログに実態を確認しに行く作業です。ツールの数字だけで報告を組み立てると、件数は増えているのに現場の実感とは合わない、ということが起こり得ます。最後の確認を人に聞いて行うのは、そのズレを防ぐためです。
問い合わせの件数は、ツールで自動で数えれば十分だと思っていました。
件数はツールで数えられても、それが「有効」かどうかはデータでは見分けられないの。だから、問い合わせを受けているお客様に直接聞いているのよ。
KPIは途中で変えてよい。見るべき指標を変えた理由
KPIは一度決めたら変えてはいけない、というものではありません。Yutori Techでも、支援の途中で見る指標を変えたことがあります。
ゼロクリックが増え、AIの表示回数を見るようになった
きっかけは、検索の環境の変化です。GoogleのAIオーバービュー(検索結果の上部にAIの回答が表示される機能)やAIモードがここまで普及し、検索結果の中で答えが分かってクリックされない「ゼロクリック」が増えました。
ゼロクリックが増えれば、クリック数だけでは自社の情報が届いているかを測りきれません。そこで、持つべき指標もAIの表示回数などに変わっていきます。これは支援を始めた当初にはなかった話で、お客様とは「KPIを変えていく」という話をしています。
AIの回答に自社が取り上げられるための取り組みは、LLMOとは?ChatGPTなどのAIに自社が紹介されるためにやっていることと確かめ方で紹介しています。
「KPIを変えた」というより「見るべき指標を変えた」
正直にお伝えすると、Yutori TechはKPIを実際にガチガチに決めて支援しているわけではありません。そのため、この変更も「KPIを変えた」というより「見るべき指標を変えた」という感覚に近いものです。
順位やアクセス数だけを目標に置くと、今回のような検索の環境の変化が起きたときに、数字と実態が合わなくなることがあります。毎回同じ指標をお見せしながら、どの数字を重く見るかはお客様と話しながら調整する。この進め方のほうが、BtoBマーケティングの実態に合っていると考えています。
記事・事例・資料を組み合わせて問い合わせにつなげる全体像は、BtoBのコンテンツマーケティングとは?記事・事例・資料を組み合わせて問い合わせにつなげる方法で解説しています。
よくあるご質問
BtoBマーケティングのKPIは、最初に数値目標まで決めておく必要がありますか?
Yutori Techは、KPIをガチガチに決めて支援しているわけではありません。毎回見る指標はそろえたうえで、検索の環境の変化などに合わせて、どの指標を重く見るかをお客様と話しながら調整しています。
問い合わせの件数は、アクセス解析のツールだけで数えられますか?
件数そのものはツールでも数えられますが、それが商談につながる有効な問い合わせかどうかはデータでは見分けられません。Yutori Techでは、お客様に「そのうち有効な問い合わせは何件ぐらいでしたか」と直接確認しています。
クリック数が増えないのは、施策がうまくいっていないからですか?
そうとは限りません。AIオーバービューやAIモードの普及でゼロクリックが増え、クリック数が増えづらい環境になっています。Yutori Techでは、クリック数だけを追うのではなく、表示回数やキーワードの種類、AIの表示回数もあわせて見ています。
まとめ:BtoBマーケティングのKPIは、毎回同じ数字を見ながら、重く見る指標を変えていく
BtoBマーケティングのKPIは、一度決めて終わりではありません。毎回同じ指標を並べて変化を追いつつ、問い合わせは有効なものに絞ってお客様に確かめ、検索の環境が変われば見るべき指標のほうを変えていくことが、実態に合った成果の確かめ方につながります。
- 定例では、検索の表示回数・クリック数・キーワードの種類・AIの表示回数を毎回お見せしている
- 見せなくなった指標はないが、クリック数だけを追う会話は減らしている
- 問い合わせは「有効な問い合わせ」に絞り、件数はお客様にアナログに確認している
- ゼロクリックの増加を受けて、見るべき指標をAIの表示回数などへ広げた
Yutori Techでは、記事を代わりに書き続けるのではなく、貴社が自分たちの力でSEOを続けられるようになるための伴走支援を行っています。定例では、どの数字を重く見るかもお客様と一緒に決めています。
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今も変わらない評価軸を1冊にまとめています。







