「リード獲得のためにホワイトペーパーを作ることになったけれど、何から手をつければいいのか分からない」
「せっかく作ったのに、ダウンロードがほとんどされない」
BtoBのマーケティング担当者の方から、こうした声をよく耳にします。ホワイトペーパーは、作り方そのものよりも「何を題材にするか」「どんな題名にするか」で、ダウンロードのされ方が大きく変わります。
ホワイトペーパーって、うちのサービスを詳しく説明した資料を作ればいいんですよね?
そこが一番つまずきやすいところなのよ。サービスの説明に近い資料ほど、実はダウンロードされにくいの。
Yutori Techでは、自社サイトの資料ダウンロードのページで、SEOとAI活用に関するホワイトペーパーを5冊公開しています。この記事では、その5冊を作る中で分かったことをもとに、ダウンロードされる題材の選び方、題名の決め方、構成のコツ、制作にかかる時間の実態を解説します。
- ダウンロードが伸びにくいのは、サービス概要に近い内容の資料
- 読者が求めているのは、事例やTipsが載った、手に取るハードルの低い資料
- 題名は、今アクセスが来ている記事の読者のニーズに合わせて決める
- 弊社の5冊は13〜17ページ。前半の約8割をノウハウ、最後の約2割を次の資料と相談の案内にした
- 自社の一次情報やお客様の事例を織り込むため、1冊に数日単位の時間をかけている
ホワイトペーパーとは?サービス資料との違い
ホワイトペーパーとは、読者の課題を解決するためのノウハウや事例、調査結果などをまとめた資料のことです。BtoBでは、Webサイトでメールアドレスなどを入力してもらう代わりに資料をダウンロードしてもらい、見込み顧客(リード)との接点をつくる目的でよく使われます。
似たものに、サービスの内容や料金を説明する「サービス資料」があります。どちらもPDFで配ることが多いため混同されがちですが、読者が受け取る価値はまったく違います。
| 比べる点 | ホワイトペーパー | サービス資料 |
|---|---|---|
| 中心になる内容 | 読者の課題を解くノウハウ・事例・Tips | 自社のサービスの内容・特長・料金 |
| 向いている読者 | 情報を集め始めた段階の人 | 依頼先を比べている段階の人 |
| 手に取るハードル | 低い(読むだけで役に立つ) | 高い(営業を受ける覚悟が要る) |
| 読後に残るもの | 自社で使える考え方や手順 | その会社に頼んだ場合のイメージ |
ダウンロードされにくい資料と、されやすい資料
サービス概要に近い資料は、ダウンロードが伸びにくい
資料を作るとき、つい自社のサービスを詳しく伝えたくなります。ただ、弊社の経験では、ダウンロードが伸びにくいのは、どちらかというとサービス概要に近い内容の資料だと感じています。
コラムを読みに来た読者の多くは、まだ依頼先を探している段階ではありません。その段階でサービスの説明を受け取っても、自分の仕事にすぐ役立つわけではないため、わざわざ連絡先を入力してまで読もうとは思いにくいのです。
読者が求めているのは、事例やTipsが載った資料
読者が望んでいるのは、もっとハードルの低い、事例の情報やTipsが載っているホワイトペーパーだと考えています。「似た会社はどう進めたのか」「明日からの作業で何を変えればいいのか」が分かる資料なら、情報を集め始めた段階の人でも手に取る理由があります。
じゃあ、サービスの紹介は資料に入れないほうがいいんですか?
入れていいのよ。ただし主役はノウハウで、サービスの案内は最後に少しだけ。順番と分量が大事なの。
ホワイトペーパーの作り方5ステップ
ここからは、弊社が5冊を作ったときの進め方を5つのステップで紹介します。
ステップ1:誰に向けた資料かを決める
最初に決めるのは、どの段階の読者に向けた資料かです。弊社では、読者の検討段階ごとに1冊ずつ用意しました。SEOを始めたばかりの担当者向けの入門、記事を作っている実務担当者向けの工程別ガイド、AIの回答欄への対策を知りたい中級者向けのチェックリスト、体制を決める責任者向けの比較資料、そして発注を考えている方向けの事例集です。
読者の段階が決まると、資料で約束すること(読み終えたときに何が分かるか)も自然に決まります。
ステップ2:題材を「事例」か「Tips」に寄せる
前の章のとおり、題材はサービスの説明ではなく、事例やTipsに寄せます。弊社の5冊も、入門・工程・チェックリスト・体制の比較・事例集と、どれも読者が自分の仕事にそのまま持ち帰れる内容を中心にしています。
ステップ3:題名を決める
題名の決め方は次の章で詳しく紹介します。ポイントは、資料を作る側が伝えたいことではなく、その資料にたどり着く読者が知りたいことを題名にすることです。
ステップ4:構成を「ノウハウ8割・案内2割」で組む
弊社の5冊は、いずれも13〜17ページです。構成は、前半の約8割を読者が持ち帰れるノウハウ、最後の約2割を次に読む資料とサービス・相談の案内にしました。営業資料にしないことを、最初に決めたルールにしています。
また、2ページ目には全冊に「この資料で分かること」を置き、各ページの上部には結論を1文で書いています。見出しを追うだけで中身が伝わるようにするためです。1ページの本文はおよそ120字までに抑え、それを超えるときはページを分けました。
ステップ5:一次情報を織り込んで仕上げ、確認する
中身には、自社で実際にやっていることや、お客様の事例を織り込みます。数字は、出典のある統計か、自社の実データ・公開している事例に書かれたものだけを使うと決めています。
仕上げの段階では、全ページを一覧にして文字のはみ出しや重なりを目で確かめ、命令口調になっていないかも確認しています。資料は読者に「教える」ものですが、上から指示する書き方になると読み進めにくくなるためです。
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弊社の事例集をご覧いただけます。
題名は「今アクセスが来ている記事の読者」に合わせる
題名を決めるときに弊社が基準にしているのは、今アクセスが来ている記事と、そこに来ている読者のニーズに、なるべく合った題名にすることです。そのほうがダウンロードにつながりやすいと考えています。
ホワイトペーパーの多くは、コラムを読んだ人が記事の途中や最後から資料のページへ進んでダウンロードします。つまり、資料を手に取る人は「その記事を読みに来た人」です。記事で知りたかったことの続きが題名に書かれていれば、自然に次の一歩を踏み出してもらえます。
どの記事にどれくらいアクセスが来ているかは、Search Consoleなどで確かめられます。見るべき指標については、SEOの効果測定は何を見る?定例で確認している指標と問い合わせ数の確かめ方で紹介しています。
資料から先に考えるんじゃなくて、読まれている記事から逆算するんですね。
そうなの。記事の読者と資料の題名がずれていると、どんなに中身が良くても手に取ってもらえないのよ。
公開後は、記事から近い1冊へつなぐ
資料は公開して終わりではありません。弊社では、コラムのテーマごとに、内容が最も近い1冊へ案内するようにしています。たとえば、記事の書き方やAIライティングの記事からは工程別ガイドへ、外注や体制の記事からは体制の比較資料へ、製造業やBtoBの記事からは事例集へ、という形です。
さらに、5冊はそれぞれ最後のページで「次に読む1冊」を案内しています。入門を読んだ人は工程別ガイドへ、工程別ガイドを読んだ人はチェックリストへと、読者の検討が進むのに合わせて次の資料へ進めるようにしました。
記事の途中や最後に資料への案内を置く考え方は、BtoBのSEO対策とは?問い合わせにつながるキーワードの選び方と成果が出るまでの期間でも紹介しています。記事同士のつなぎ方は、内部リンクの貼り方|SEOに効く貼る場所・文言・本数の決め方とよくある失敗が参考になります。
制作にかかる時間と、AIだけで作りにくい理由
ホワイトペーパー1冊にかかる時間は、内容によって変わります。弊社の5冊は、1冊あたり数日単位の時間をかけて作りました。
時間がかかるのは、自社の中にある一次情報や、お客様の事例の情報を織り込んでいるからです。AIを使えば、それらしい資料の下書きはすぐにできます。ただ、AIだけでさっと作った資料は、どの会社が出しても同じような一般論になりがちです。読者がわざわざ連絡先を入力してまで読みたいと思うのは、その会社にしか書けない情報が入った資料だと考えています。
AIに任せる作業と、人が担う作業の分け方は、【2026年最新】SEO×AIライティング完全ガイド!Googleの評価とプロンプトのコツでも詳しく解説しています。
よくあるご質問
ホワイトペーパーは何ページくらいがよいですか?
決まった正解はありません。弊社の5冊は13〜17ページで、1ページの本文はおよそ120字までに抑えています。ページ数よりも、読者が知りたいことに過不足なく答えられているかを優先しています。
サービスの紹介は入れないほうがよいですか?
入れても問題ありません。弊社では、前半の約8割を読者が持ち帰れるノウハウにし、最後の約2割で次に読む資料やサービス・相談を案内しています。サービスの説明が中心になると、ダウンロードされにくくなると感じています。
1冊作るのにどれくらい時間がかかりますか?
弊社では、1冊あたり数日単位の時間をかけています。自社の一次情報やお客様の事例を織り込むためです。
AIでホワイトペーパーを作ってもよいですか?
AIを使うこと自体は問題ありません。ただ、AIだけで作った資料は一般論になりやすいため、自社の一次情報や事例を人の手で入れることが大切だと考えています。
題名はどう決めればよいですか?
今アクセスが来ている記事と、その読者のニーズに合わせた題名にするのがおすすめです。資料を手に取るのは記事を読みに来た人なので、記事で知りたかったことの続きが分かる題名だと、ダウンロードにつながりやすくなります。
まとめ:ホワイトペーパーは「読者が持ち帰れるもの」から作る
ホワイトペーパーは、サービスを説明するための資料ではなく、読者が自分の仕事に持ち帰れるノウハウや事例を届けるための資料です。題材は事例やTipsに寄せ、題名は今読まれている記事の読者に合わせ、構成はノウハウを中心に組む。そして、自社にしか書けない一次情報を織り込む。この積み重ねが、ダウンロードされる資料につながります。
- サービス概要に近い資料は、ダウンロードが伸びにくい
- 題材は、ハードルの低い事例やTipsに寄せる
- 題名は、今アクセスが来ている記事の読者のニーズに合わせる
- 構成は前半の約8割をノウハウ、最後の約2割を次の資料と相談の案内に
- 一次情報や事例を織り込むため、1冊に数日単位の時間をかけている
Yutori Techでは、記事を代わりに書くのではなく、貴社の社内でAIを使ってコラムを作り、記事から資料ダウンロードや問い合わせへつなぐ導線づくりまで、自分たちで回せる体制づくりを支援しています。
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