「BtoBの商材でも、SEO対策で問い合わせは増えるのか」
「コラムを書き始めたけれど、アクセスが増えても問い合わせにつながらない」
BtoBのSEO対策は、検索する人の数が少なく、検討にも時間がかかるため、BtoC向けの集客とは考え方が変わります。一方で、狙うキーワードと記事の役割を整理すれば、検索数が少ない領域だからこそ問い合わせにつながる道があります。
うちの製品って、そもそも検索する人が少ないんです。そんな会社でもSEOって意味があるんでしょうか?
検索数が少ないことは、BtoBでは弱点とは限らないの。月に10回しか検索されない言葉から問い合わせが来ることもあるのよ。
この記事では、Yutori Techが支援先のBtoB企業で見てきた実例をもとに、BtoBのSEO対策で成果が出るまでの期間の目安、問い合わせにつながるキーワードの選び方、潜在層向けコラムの扱い方を解説します。
- 支援先では、記事を5〜10本公開した段階で、約半年で最初の問い合わせが届いた
- 問い合わせにつながりやすいのは、検索数が少ない顕在層のロングテールキーワード
- 潜在層向けのお役立ちコラムは認知を広げる役割。問い合わせには導線の改善(CRO)をセットで行う
BtoBのSEO対策とは?BtoCとの違い
BtoBのSEO対策とは、企業の担当者が仕事の課題を解決するために検索したとき、自社のページを見つけてもらい、問い合わせや資料請求につなげるための取り組みです。考え方の土台は一般的なSEOと同じですが、検索する人や検討の進み方がBtoCとは異なります。SEOそのものの仕組みは、SEOの基礎知識をわかりやすく解説!検索順位を上げる3つの仕組みで解説しています。
| 比べる点 | BtoBのSEO | BtoCのSEO |
|---|---|---|
| 検索する人 | 仕事の課題を抱えた企業の担当者 | 個人の消費者 |
| 検索数 | 専門的な語が多く、少ないことが多い | 多い語も狙いやすい |
| 検討の進み方 | 社内での相談や比較を経て問い合わせに至る | 本人の判断で購入まで進みやすい |
| 記事のゴール | 問い合わせ・資料請求 | 購入・予約 |
BtoBでは、検索数の大きさよりも「その言葉で検索する人が、今まさに依頼先を探しているかどうか」が成果を左右します。
BtoBのSEOで成果が出るまでの期間の目安
Yutori Techの支援先のBtoB企業では、SEO経由の最初の問い合わせが届いたのは、支援開始から半年ほどでした。その時点で公開していた記事は5〜10本ほどで、狙ったキーワードはそれぞれ月に3桁ほど検索される語でした。
記事を公開してから検索結果に表示され、読まれ、問い合わせにつながるまでには時間がかかります。BtoBのSEO対策は、数か月単位で記事を積み上げていく前提で計画を立てるのが現実的です。
半年ですか…。上司に「来月には問い合わせが来るの?」って聞かれそうです。
だからこそ、始める前に「成果が出るまでの期間」を社内で共有しておくことが大事なの。期待とのズレがあると、途中で止まってしまいやすいのよ。
問い合わせにつながるのは「検索数の少ない顕在層キーワード」
BtoBのSEO対策で問い合わせにつながりやすいのは、検索数は少なくても、具体的な解決策や依頼先を探している人が使うキーワードです。こうした「顕在層(すでに課題がはっきりしていて、解決策を探している人)」のキーワードは、言葉が細かく長くなるため、ロングテールキーワードとも呼ばれます。
月に10回ほどしか検索されない言葉から問い合わせが来た
Yutori Techの支援先では、月に10回ほどしか検索されない、ニッチで細かい顕在層のキーワードを狙った記事から問い合わせが届いたことがあります。
この記事がきっかけだと分かったのは、問い合わせをくださった企業の方から「〇〇と検索したら御社が出てきたんです」と直接お聞きしたためでした。検索数だけを見れば見送りたくなる言葉でも、その言葉で検索する人が今まさに依頼先を探していれば、1件の問い合わせが大きな商談につながる可能性があります。
顕在層キーワードを見つける手がかり
顕在層のキーワードは、キーワードツールの検索数だけでは見つけにくいことがあります。手がかりになるのは、社内にある次のような情報です。
- 営業担当がお客様からよく受ける質問や相談の言葉
- 問い合わせフォームやメールに書かれていた、お客様自身の言葉
- 製品名・加工方法・用途など、自社が具体的に対応できる内容を表す言葉
お客様が実際に使っている言葉は、そのまま検索される言葉であることが多くあります。社内の会話や問い合わせ履歴を、キーワードの候補として見直すことが近道です。
潜在層向けのお役立ちコラムだけでは問い合わせが増えにくい
一方で、BtoBのSEO対策でよく起きるのが、「アクセスは増えたのに問い合わせが増えない」という状態です。
アクセスは増えても、問い合わせにはつながりにくい
課題や言葉の意味を調べ始めた段階の人(潜在層)に向けたお役立ちコラムは、検索数の多い語を狙えるため、アクセスは増えやすくなります。ただし、読む人の多くはまだ依頼先を探している段階ではないため、コラムを読んでそのまま問い合わせる人は多くありません。
導線の改善(CRO)をセットで行う
そのため、潜在層向けのコラムを書くときは、CRO(コンバージョン率の改善:読者が問い合わせや資料請求に進むまでの導線を整えること)をセットで行うことが欠かせません。記事の途中や最後に、内容に合った資料や関連する製品ページへの案内を置くなど、読者が次の一歩に進みやすい形を作ります。
この改善は一度で結果が出るものではなく、根気強く続ける必要があります。そして多くの企業で苦労されているのが、この取り組みを続けることへの社内の理解を得ることです。Yutori Techも、支援先の社内説明に一緒に参加することがよくあります。
ゼロクリックでも、認知の獲得には役立っている
さらに、潜在層向けのコラムは、GoogleのAI Overview(AIによる概要)などで検索結果の画面上で答えが表示され、クリックされずに終わる「ゼロクリック」にもなりやすい記事です。
それでも、検索結果やAIの回答の中で社名や記事が目に入ることは、確実に認知の獲得に寄与しています。ただ、その効果は数値で示しにくいため、問い合わせ件数だけで評価されると「効果がない」と判断されがちです。だからこそ、コラムの役割を社内で共有しておくことが大切になります。AI検索とSEOの関係は、SEOとAIOの違いとは?AI検索時代に勝つ「内製化」という生存戦略で詳しく解説しています。
問い合わせを取る記事と、知ってもらうための記事。役割を分けて考えると、社内での説明もしやすくなるわよ。
BtoBのSEO対策の進め方
ここまでの内容を、BtoBのSEO対策の進め方として整理します。
- 成果が出るまでの期間を社内で共有する:支援先の例では最初の問い合わせまで約半年。期間の見通しを先に共有しておきます
- 顕在層のキーワードから記事を作る:営業の質問や問い合わせの言葉を手がかりに、検索数が少なくても依頼先を探している人の言葉を狙います
- 潜在層向けのコラムで認知を広げる:アクセスと認知を得る記事として位置づけ、役割を社内で共有します
- 導線を改善し続ける:記事から資料や製品ページへ進む流れを見直し、問い合わせにつなげます
製造業に絞った進め方は、製造業のSEOは「AI×内製化」が正解!丸投げを防ぎ新規開拓を成功させる手順でも解説しています。
株式会社櫻川ポンプ製作所様では、SEOの専任者がいない体制でAIを使ったコラム制作を進め、お問い合わせ件数が過去最高の30件を記録されました。
\ 櫻川ポンプ様のように、BtoBのSEOで問い合わせを増やしたい方へ /
専任者がいない体制から問い合わせにつなげた、
BtoB・製造業の支援事例を1冊にまとめています。
よくあるご質問
BtoBでもSEO対策は効果がありますか?
効果は期待できます。Yutori Techの支援先では、月に10回ほどしか検索されない顕在層のキーワードを狙った記事から問い合わせが届いた例があります。検索数が少なくても、依頼先を探している人に見つけてもらえれば、問い合わせにつながります。
BtoBのSEO対策で成果が出るまで、どのくらいかかりますか?
業種やキーワードによって変わりますが、Yutori Techの支援先では、記事を5〜10本ほど公開し、支援開始から半年ほどで最初の問い合わせが届きました。数か月単位で記事を積み上げる前提で計画を立てるのが現実的です。
検索数の多いキーワードを狙ったほうが問い合わせは増えますか?
検索数の多い語は、課題を調べ始めた段階の人が使うことが多く、アクセスは増えても問い合わせにはつながりにくい傾向があります。問い合わせを狙う記事は顕在層のキーワードで作り、検索数の多い語のコラムは認知を広げる役割として位置づけると、社内でも評価しやすくなります。
お役立ちコラムはAI Overviewでクリックされなくなるのでは?
ゼロクリックになりやすいのは事実です。ただし、検索結果やAIの回答の中で社名や記事が目に入ることは、認知の獲得につながっています。数値にしにくい効果のため、コラムの役割を社内で共有しておくことが大切です。
まとめ:BtoBのSEOは「狙う言葉」と「記事の役割」を分けて考える
BtoBのSEO対策は、検索数の多さだけで判断すると、成果につながる言葉を見落としてしまいます。問い合わせを取る記事と、認知を広げる記事の役割を分け、社内で共有しながら続けることが成果への近道です。
- 支援先では、記事5〜10本・約半年で最初の問い合わせが届いた
- 問い合わせにつながりやすいのは、検索数が少ない顕在層のロングテールキーワード
- 潜在層向けのコラムはアクセスと認知を得る役割。問い合わせには導線の改善(CRO)をセットで行う
- ゼロクリックでも認知には寄与しているため、記事の役割を社内で共有しておく
Yutori Techでは、記事を代わりに書き続けるのではなく、貴社が自分たちの力でSEOを続けられるようになるための伴走支援を行っています。コラムの役割を社内でどう説明するかといった段階から、一緒に整理しています。







